メヘンディ(ヘナタトゥー、ヘナアート)専門・ハート*フール

ヘナが肌を染めるわけ

MEHNDI & HENNA

■ヘナが肌を染めるわけ

メヘンディは、ヘナという植物を原料にして描く伝統的なボディペイント。ヘナと言う植物がもつ色素が、肌を染めていきます。

ヘナの成分は、大きくは2つにわけられます。一つはローソン(lawsone)、もう一つはタンニン酸(tannic acid)。これらはいずれもたんぱく質と結合する性質を持っており、この二つが上手に作用しあって、肌や髪を染めていきます。この二つの成分は、ヘナの葉肉に最も多く含まれています。このため、市販されているヘナパウダーは必ず「ヘナの葉」を乾燥して粉末状にしています。

ローソンはヒドロキシル基とナフトキノンからなる(2- ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン)酸化型赤色色素。冷水にはやや溶けだしにくく、有機溶剤に溶けやすいという性質を持っており、酸化することでより強く発色します。このローソンが作用が肌を茶色やオレンジ、赤色に染める、メヘンディの色素です。

タンニン酸は、色素を持っていませんが、収斂作用といって、たんぱく質との強い結合能力を持っています。この作用は、肌をひきしめたり炎症を抑えたりする効果があるので、肌にヘナを乗せると、肌がすべすべになったり、ひんやり感じたりします。タンニン酸はポリフェノールの一種で、茶、赤ワイン、柿、バナナなどのに含まれる渋味成分。強い殺菌効果を持っています。

皮膚の主成分はたんぱく質です。人の皮膚は、「表皮」「真皮」「皮下組織」という三層構造になっています。皮膚の一番上の部分にあたる表皮は、古くなった表皮をターンオーバー(新陳代謝)と呼ばれる仕組みで、垢として約28日の周期で剥がれ落としていきます。そして、この古くなって剥がれ落ちる表皮を「角質」といいます。 角質はケラチンというタンパク質からできており、ヘナに含まれるローソンとタンニン酸は、このケラチンに絡み付き、そして肌を染めます。ローソンとタンニンによるたんぱく質との結合は、温度が高いほど効果が高まります。ヘナを肌にのせたあと、温めた方が良いとされるのは、そのためです。

ちょっと難しく書いてしまいましたが、簡単に言えば、メヘンディとして肌を染めるヘナの原理は、ローソンが赤色に染める効果を持ち、たんぱく質(肌)とのより高い結合力を持つタンニン酸が、その染色効果を高める、ということ。
メヘンディ用のヘナのペーストを作る際に「濃く煮だした紅茶を使うと良い」と言いますが、これは紅茶に含まれるタンニン酸が、肌を染める効果をより高めてくれるからで、科学的にみても理に適った方法、ということですね!

ヘナペーストを練るのに紅茶を使うと良い、メヘンディをしたら体を冷やさず温めるとよく染まる、ヘナは熱を下げる、皮膚病を癒す。
これらは、ずっと昔からインドで言い伝えられてきた事ですが、単なる言い伝えではなく、科学的にもしっかりした根拠があるものだということがわかります。賢人の知恵って、偉大です!

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